国内最大級のIT企業である楽天が先日「楽天コイン」なるものを導入すると発表し話題になっているのをご存知でしょうか?
今注目が集まる仮想通貨事業ですが、日本国内の一企業が独自のものを作るのはまだあまりありません。
今回は、その実態はどんなものなのか?投資に使えるようになるのか?
について、現時点でわかっている範囲で楽天コインと楽天の仮想通貨事業について解説していきます。
目次
楽天コインで何ができるの?
皆さんの注目は「楽天コインで一体何ができるのか」この1点に尽きると思います。
それによっては将来性の「あり・なし」が決まると思います。
現時点でわかっているのは「楽天ポイントの代わりになる」ということでしょう。
楽天が手掛ける大手通販サイト「楽天市場」に絡む楽天コイン
この記事を読んでいるあなたも含めて、一度は楽天を使ったことがある方は非常に多いはずです。
日本国内だけで2012年で3860万人が利用し4万を超える業者が出店しています。
日本人口の20%以上が利用しているので、市場規模としては非常に大きいものですね。
楽天ポイントは買い物をしたり楽天Edyや楽天証券ポイントと交換することで手に入るものなのですが、すでに1兆ポイント(9000億円以上)が付与されており楽天コインを流通させるための初期段階としては十分すぎるくらいです。
しかし楽天には楽天Edy、楽天ペイ、楽天キャッシュと決済方法や電子マネーとしてすでに多くが使われています。
これを楽天コインにするメリットは一体何なのでしょうか?
楽天のグローバルな事業拡大に相性ピッタリ!
現在、楽天ポイントは国外での使用ができません。
法律関係や国際送金手数料、両替手数料などがかかるからです。
楽天側はこれを海外進出の障害の1つとしてとらえていて、国境のないブロックチェーン技術は国際決済スピードやコストの安さが特徴なのはご存知だと思います。
楽天コインの登場によって、海外の人にも楽天ポイントを使ってもらえるため市場拡大が期待できます。
さらに楽天はサッカーのFCバルセロナのスポンサーでもありますし、Rakuten NBA Specialという北米のバスケット試合が見ることができる月額視聴サービスも行っています。
他にも無料メッセージアプリ「Viber」やネット通販をする時便利なキャッシュバックサイトの「Ebates」、フランスのオークションサイトである「PriceMinister」も楽天コインの導入が予定されています。
よりグローバルな活躍を目指している楽天には仮想通貨「楽天コイン」の導入でより効率的で円滑な事業ができると考えているようですね。
投資としてはどうなのか?
仮想通貨と聞けば投資する方が多いと思いますが、楽天コインに投資できるかというとおそらく難しいと思います。
投資するとなると日本円との価格変動を起こさないといけません。
今後どうなっていくかはわかりませんが、現時点では仮想通貨は1日で10%以上価格が変わる事も珍しくありません。
しかし、ビジネスにおいてそれは非常に不安定で、楽天側からすればマイナス要素でしかないからです。
投機マネーに価値を左右されるのも経営上よろしくないでしょう。
ここからは完全に推測ですが、
楽天コインはグローバルに利用されるためテザーのようにその時点での日本円と同等の価値として扱われるのではないかと思われます。
もしくは各国に拠点を設けてその国の通貨と同等の価値として扱うとも考えられます。
とにもかくにも取引所に楽天コインを上場して扱うようになる可能性は低いでしょう。
マイニングはできるのか?
結論から言うとおそらくできません。
仮想通貨ならビットコインでいうマイニングができるのではないかと考える人もいるかもしれませんが、楽天コインは全くタイプの違う仮想通貨になると思われます。
仮想通貨には2種類あってカレンシータイプとアセットタイプがあり、カレンシータイプはビットコインなどの仮想通貨でマイニングができるタイプですね。アセットタイプで有名なのはZaifが発行しているZaifトークンです。
これは株式のような意味合いが強く仮想通貨の中では中央集権型に近いものでマイニングはできません。
会社の株式を無関係の人間にドンドン分け与えることはないですよね。
楽天コインは楽天のシステムの中で使いやすいように作られることが推測されるのでアセットタイプになる可能性が高いと思われます。
楽天には批判も多い?
楽天はつい最近に携帯電話事業にも進出することを発表するなど次々に事業を拡大していきます。
「拡大しすぎではないか?」と株主からの批判も高まってきています。
一応今回の楽天コインの発表は好意的にとらえられて株価は上昇しましたので、楽天コインには期待できるかもしれません。
楽天と仮想通貨についてのまとめ
楽天が今後発展するとして株式に投資するのはありかもしれませんが、仮想通貨としての投資先に楽天コインが浮上することはあまり期待できませんね。
楽天コインはあくまで楽天をより使いやすくするためのものであり、そこから外に広がってゆく可能性は低いため、投資の対象として見る事は出来ません。
とは言え今後楽天はブロックチェーン技術の進歩や導入がどんどん進んでいく可能性が非常に高いです。
投資を考えている方は通貨への投資だけでなく、仮想通貨事業を踏まえたうえで、株式への投資も考えておくと良いかもしれませんね。
それでは本日も記事を読んでいただきありがとうございました!
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